2007年11月06日
石持浅海「人柱はミイラと出会う」
なんだかまた一段と寒くなったような気がする本日、皆様いかがお過ごしですか〜?私は寝坊気味です。これが「まだ本調子ではないため」なのか「単に寒くなったから」なのか判別がつかないので困りものです。体調に起因するなら直ればそれとともに朝の余裕がうまれるだろうし、寒さに起因するならこの先どんどん寒くなるので仕事が絶望的なんですが。ああ。
そんなこんなで「絶望した!」とか職業柄うそぶきつつ、今年読了した本52冊目、石持浅海:著、「人柱はミイラと出会う」 新潮社:刊。パラレルワールドの日本で起こるちょっとミステリーっぽい短編連作です。
この話、事件そのものよりも、それを取り囲む「パラレル日本」ぶりが面白い。舞台は現代日本と同等のテクノロジーをもつ日本。なのに昔からの因習がいろいろと現代社会(的な日本)に形を変えながらも生き残っている。作品世界を跋扈するのは「人柱」、「鷹匠」、「お歯黒」、そして「参勤交代」。それぞれの起源は本来のものと同じ(人柱なら安全祈願のため生き埋めにされた、とかね)なんだけど、それが風習として生き残る過程でどう形を変えたか、ということが作中で説明されているので、メイン登場人物のリリー(留学生なので、日本語はおおむねOKだけど、日本古来の風習には不案内なのだ)と一緒に「ふんふん」「なんでやねん!」と言いつつ楽しむのがいいかと思います。
…ただ、石持作品にしては、登場人物がどうも俗っぽいかな。いつもの石持美学を期待すると肩透かしをくうかも。
むしろ、読後感は鯨統一郎の方に近いと思った。どっちも好きなら文句なくお勧めっす。
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