さて、平日なのに仕事はどうした状態で本を読んでおります。2008年に読了した本7冊目、斉藤美奈子:著「紅一点論」ちくま文庫:刊。
設問:次の人物を分類し、カテゴライズせよ。
魔法使いサリー、フジアキコ隊員、キューティーハニー、セーラームーン、ジャンヌ・ダルク、森雪、セイラ・マス、綾波レイ、ナウシカ、ナイチンゲール、キュリー夫人、ヘレン・ケラー
…ぐじゃぐじゃですがな。
性格もさまざま、フィクションとノンフィクション(というか実在した人物)も入り乱れてるし。
これらの人物とそれを内包するお話(アニメなどの場合は作品ストーリー、実在の人物の場合は主に伝記)を、メタ視点から俯瞰して、「ヒロイン」というものの存在意義と彼女たちを内包する作品群のありようを探る。さらにメディアを通して流れてくる(主に子供向け作品とされるものの)男女偏重の役割分担とその行き詰まりにもやんわり言及していく。
かといって、本論が堅苦しい内容ということではない。論じられているのは子供向けメディアとしてのアニメ・特撮と児童向け伝記が主であること、斉藤美奈子氏の大真面目に語りながらもまわし蹴りでひざかっくんするようなあの調子(別名「あほらし屋の鐘カーン効果」といってもいいかな)が健在であることなどから、するするけろりと読めてしまうのだ。
加えて、かなりの数に上る(「設問」で引用した他にもある)作品群をぽいぽいぽいっとカテゴライズしていくので、なんだか「アニメ特撮・なつかしのヒロイン総特集」という番組でも見てるような感じ。主要な作品についてはストーリーダイジェストもついてます、みたいな。
…いやあ、それにしても、小さいころもっと伝記を読んでおけばよかったなあ。そうしたら「伝記を読んで素直に感動し、偉人にあこがれた過去の自分」に悶絶する楽しみも味わえたかもしれない。
読了して思う。アニメ編、伝記編のほかに伝説編を入れて欲しかったなあ。伝記というにはあまりに生涯の記録がなさすぎてファジーにならざるを得ない卑弥呼とかクレオパトラとか楊貴妃とか。
…あれ?でもこれって「ヒロイン」っぽくないラインナップか。
そしてもうひとつ、子供向け伝記の矛盾を晴らすべく(?)導入された女性偉人たちのみもふたもない表され方(実務派ばばあだったりがり勉女性だったりシニカルなエンターティナーだったり)のほうが人間的にでこぼこしてて気に入った。伝記の書き直ししてください斉藤先生。ぜひ。



それよりも派閥争いで壮絶なイヤミ合戦を繰り広げてたらしい清少納言と紫式部を覚えている罠w
というか、ステロタイプなヒロイン像を見て安心してるのはむしろ大人のほうだよね。
ジャンヌ・ダルクはその綺麗事すぎる表向きの生涯に感動するより、「実は男(いわゆるインターセックス、生まれた時の外見から女性と判断されたが、脳や生殖器はむしろ男性より)だった説」をネタにして遊んだし。
斎藤女史に伝記の書き直しをお願いしたいという意見にも全面的に賛成いたしますw
って、そんなん喜んで読む子供がいたらヲタク街道まっしぐらだ・・・orz
ジャンヌ・ダルクは映画や伝記の本来のイメージじゃなくて雑君保プの「ワールドヒーローズ」のイメージで定着してるよ!もうだめぽ!
そして、少子化の折、ヲタクも今後後継者難になりそうな悪寒。多少まっしぐらなお子さんがいてもそれはそれで大歓迎ですよ!
「ようこそヲタ部へ。我々は君を歓迎する。」の心意気〜♪